急な方向転換は、苦手。
臨機応変は、苦手。
子供の頃からずっと悩んでいたし、
もういっそ自分は、そういう対応は出来ないキャラと思って、
「わからなーい!」と、リーダーシップ取れる人についていくようにしていた。
看護師で働いている時は、
マニュアルにないことが起こると、とても困った。
自分自身が、急な時に全く使い物にならないのだ。
人体なんて、マニュアルどおりばかりじゃないのに。
テンパってばかりで。
いつまでたっても、先輩らしくならない。
自分は「できない人」だった。
先輩や同僚に沢山助けてもらいながら、
自分は無能なのだと、痛感していたし、呆れていた。
でも、そんな「使えない」自分だからと、捨てるわけにもいかない。
「自分」だから、一生付き合いつづけなければいけないことに、絶望していた。
最近、HSPのことを知って、これって、性格じゃないのかもと思い始めた。
先天的な性質。
HSPの人にはよくあることらしい。
わたしだけじゃないの?ホントに?
急なことが起こった時。
予定にない、方向転換を、した方がいい理由もわかっている。
別に方向転換することを、否定したい気持ちもないのだ。
だけど、心がビックリして。
すぐに受け止められなくて。
しかも変に真面目だから、納得できないことに適当に返事もできず。
結果、なかなか「わかった」と言えない。
ただただ、気持ちと頭がついてこない。
お願いです!
前もって言っておいて下さい!
(わからない時もあるだろうけどさ)
わたし自身は、出来るだけ周りに合わせようとは思ってる。
「この予定」と言われれば、合わせて、体も気持ちも持っていくように準備しているのだ。
なので、急な方向転換は、ついていくのがしんどくて、不機嫌になるというか、もやもやするというか。
怒りたいわけじゃないのだ。
慌てると頭も回らなくなる。
日頃、「考えること」自体は好きなはずなのに。
そんな時は、情報を与えられても、脳みそをうわすべりして、ちっとも頭の中に入ってこない。
変更後の案や予防策が浮かばない。
いつもは先を心配して、いろいろ対策を考えるのに。
それが出来なくて、失敗すると、さらに落ち込む。
わたしは本当は、出来るだけ穏やかでいたい。
自分にも、周りにも、優しくいたいのだ。
でも、余裕がなくなると、そうもいかない。
よくわかってる友人ならよい。
基本的に無理な方向転換はしてこないし、そうなった時、わたしが慌てても、わかってくれる。
日頃、わたしが気を使ったり、悪気がないのはわかってくれているから。
だし、「今、ビックリした」と、わたしも言えるから。
でも、仕事とか、よく知らない人だと。
「融通きかない」
「使えない」
半ば呆れた顔で、「落ち着いて」と言われた。
そんな時は。
よく、わからないけどさ。
「今、わたし、ガッカリされたんだな」って、ことだけはわかった。
そして、その時の、なんとも言えない心の痛みは、よくおぼえている。
ネガティブな時は、この世の終わりのような気がした。
「自殺は逃げだから、しない」と、いうポリシーだけは、持っていたからここまで生き延びたけれど。
自分は役立たずだから、消えちゃった方がいいのではと、何度も思った。
でも、そういう性質の人には別の能力があって。
考えたり、感じたりするのは得意らしい。
いいところ活かせたらいい。
急な方向転換が少ない、マニュアルどおりの仕事だってあるんだよ。
今ももちろん落ち込むけれど。
今にして、
「それは向いてないだけだよ」と。
言ってあげたい。
「もっと向いてるものあるよ」と。
言ってあげたい。
最近は、ちょっと忘れていたのだ。
わりと平和な日々だったから。
そんな以前の「使えない自分」を。
今の仕事は、そんなに大変じゃないから、ありがたいのだけど。
大体マニュアル通りだし、マニュアルは大体頭に入ったし。
イレギュラーは上司に聞けばいい。
比較的、心穏やかに、仕事ができるから、忘れていたのだ。
そんな中。
今日、久しぶりに、急なことが起きて、ビックリしてしまったのだ。
オタオタする、嫌な自分を見てしまったのだ。
戸惑うし、いい歳なのにちゃんと対応できない自分に、もやもや、落ち込んだ。
でも、落ち着いて。
大丈夫。
「向いてないだけ」だから。
「この世の終わり」なんて、思わなくてよいよ。